2017年4月29日土曜日

読んだ本

・冲方丁『マルドゥック・ヴェロシティ〔新装版〕』1〜3、早川書房、2012(電子書籍)
・冲方丁『マルドゥック・フラグメンツ』早川書房、2013(電子書籍)
ようやくマルドゥック・アノニマスの話がよくわかるようになった。
ウフコックとバロットのカプ小説になるかと思ったけど意外とその関連の描写は印象に残ってない。
ウフコックショタ時代的には萌え。
クランチ文体を書いてみたくて、その参考に、という目論見もあって読んでいたのだけど、結局クランチ文体は難しいという結論。

・赤松健『UQ HOLDER!』13巻、2017
雪姫さん完全にメインヒロイン。
前作の推しサブヒロインがメインヒロインになって、別の推し二人がボス側のキャラとして再登場するスピンオフ最高すぎませんか?という気持ち。
ネギま!とUQ HOLDER!の比べると、多分単純に面白いのは前作だったんじゃないかなと、今作を読み始めた最初の頃から思っているのだけど、こういう何もかもが終わってしまってめちゃくちゃになってしまった時点から、それでもやっていかなくちゃいけない主人公たちという状況が燃えるし熱くて、いいと思っている。
同様なことをぱにぽに、ベホイミちゃん以後としての『CANDY POP NIGHTMARE』にも感じていた。
生誕した瞬間から全部が終わっていたという意識をずっと持って生きているので、「以後」の物語に惹かれるのかもしれない。

・倉田百三『出家とその弟子』岩波書店、2003
親鸞とその周辺を描いた戯曲。大正5年の作。
親鸞なのに言ってることが完全に近代人で、近代キリスト教的語彙・発想と近代仏教とのミックスという感じで、ちょっと変。
ということを事前に知っていて、ちょっと斜に構えて読んだけど、思ったより感動した。
親鸞の伝記的フィクションとしては、少し前に『親鸞 白い道』という映画を観て、そちらはどちらかといえば嫌な気持ちになったので、今回も身構えていたけれど、不快にはならなかった。
(不快にならなければいいというものでもないけれど。)

・鈴木大拙『浄土系思想論』岩波書店、2016
大拙の晩年(?)の著作らしい。
禅と浄土の目指すところは同じ(此土、現世で往生。信心と悟りは同一。浄土と穢土は即非)。こういう考え方は好きじゃないんだけど、確認できてよかった。